受験対策

模試受験の心得

 どの模試を受けるかを決めて、さあ受験だ!となる前に一度立ち止まってみましょう。もちろん模試はあくまでも“模擬”試験であってその結果で人生が左右される訳ではありません。「どうせ模試なんだし今の実力を試すために特別な対策をせずに特攻する!」といった考えの人もいるかもしれません。ですが、せっかく貴重な時間とお金を使って模試を受ける以上、一番効果的な方法で模試を受験し、活用したいですよね。そこで本ページでは模試を受験する前に考えて欲しいこと、意識して欲しいことを紹介します。



■模試をマイルストーンに
 模試を受験する時の心構えというよりももっと長期的な話になりますが、模試をマイルストーン(里程標)として学習計画を立てることができます。現役生にとって理科や数学といった科目は、まだ十分に学習出来ていない範囲が模試で出題される場合があります。そんな時に「まだ有機化学は勉強してなかったから解けなかった」で終わらせるのではなく、逆に「秋の東大実戦模試で物理の電磁気の範囲で得点するためにはどのくらいのペースで進めれば良いか」と考えるのです。
 このマイルストーンとして活用しやすいのがどの模試を受けるべき?のページでも紹介した、大手予備校各社が夏と秋の2回行っている(東進は年3回)東大模試です。東大模試では、例えば物理であれば第1問は力学、第2問は電磁気学、第3問は波動か熱力学、日本史であれば第1問は古代、第2問は中世、第3問は近世、第4問は近代、といった感じで大問ごとに出題範囲が明確に分かれているものが多く、単元ごとの学習進捗状況が点数に反映されやすいのです。
 「夏の東大模試では学校で既に習った力学で点数を稼ぎ、夏休みで電磁気と熱力学をマスターして秋の東大模試で定着チェック、冬に波動の演習を重ねて東大入試に臨む...」こんな風に模試と連携した大まかな学習計画を立てられると良いのではないでしょうか。

■目標・戦略を持つ
 模試に関して「目標を持つ」と言うと合計点や合格判定をイメージする人が多いかもしれません。ただし東大模試に関して言えば現役生が合格判定を取ることはかなり難しいことですし、何よりも東大模試を受けた経験が少ない人にとっては、自分が取れるであろう点数、つまり自分が持つ目標として妥当な水準を決めることは簡単ではないはずです。そんな人にとっては先ほど述べたことと重複しますが、「古文にじっくり時間をかけて15点以上取る」といった感じで範囲を絞って具体的な目標を決めるのも一つの手です。
 一度東大入試を経験した浪人生はむしろA判定にこだわったり、自分のターゲット得点に応じて具体的な数値目標を立てたりした方が現実的かもしれません。マーク模試の場合は9割810点という一つの区切りが多くの東大受験生が目指す目標になり得るでしょう。

 次に「戦略を持つ」ということ。東大入試では問題を解く上でのこの“戦略”が非常に重要であると私は考えます。私自身、受験生だった頃は「理科は大問1つにつき25分を厳守」だったり、「英語は第5問から解き始めて要約は13分で解いて...」といった自分なりのルール・戦略を持っていました。文系の友人も同じように「世界史大論述は50分で...」といった戦略を持っていたようです。特に時間配分と解答順序は点数を左右する大きな要素であり、皆さん一人一人も何らかの戦略を持っているのではないかと思います。本番の環境に近い東大模試はこういった戦略を実戦で試すことのできる絶好の機会です。模試、ひいては本番の東大入試では環境の違い、緊張から意外と普段の戦略通り解くのは難しいものです。模試を通じて受験の雰囲気に慣れるとともに、戦略を見直す良い機会になるかもしれません。

■持ち物に注意
 「模試なんて受験票とシャーペン、消しゴム持っとけば十分でしょ」と思う人もいるかもしれませんが、東大模試には受験経験者はお馴染み、“ハサミ”を持っていく必要があります。というのも理科と社会の解答用紙を見れば分かるかと思いますが、東大入試では解答用紙の一部を切り取る必要があるんですね。実際にはハサミを忘れたところで大きな問題にはなりませんが、本番で無駄な心配をしないで済むよう、本番で必要な物は模試の時から持っていく習慣を付けておきましょう。腕時計を普段着けていない人も要注意です。模試が行われる予備校の教室には大抵時計が置いてありますが、東大には時計が無い教室が多々あります。入試時に時計を忘れて急遽正門前のコンビニで時計を買うことにならないよう注意です。
 マーク模試の場合は鉛筆を持参した方が良いでしょう。というのも、普段のマーク模試ではシャーペンでマークしてる人も多いと思いますが、センター試験ではメモや計算のためのシャーペンの使用は認められているものの、マークの塗りつぶしは原則として鉛筆ですることと決められています。マーク模試の時から鉛筆とシャーペンの使い分けに慣れておきましょう。

■受験会場の選択
 模試の申し込み時に受験会場を選択することができる場合があります。一般的には自宅から近い会場を選ぶのでしょうが、あえてそれ以外の会場を選択するのもオススメです。自宅から近い会場だとどうしても周りにいる受験生は知り合いばかり...普段の学校での定期テストと同じノリで受験してしまう...といったことになりかねません。より本番に近い環境を求めて他の会場、特に東大から近い河合塾本郷校や東大受験生が集まる駿台お茶の水校などで受験する人もいるようです。

2014/07/23 大澤英輝

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